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目立の基本知識

目立についての情報募集

目立士や製材工の人は、
海青社発行「木材科学講座6 切削加工」を読むと
木材切削についての基本知識が身につきます。

 2012/2/23更新

鋸歯アサリの名称と特徴
1.名称 2.形状 3.切削物 4.特徴

ナイフ刃(切屑を出さない)
1.Stright(直刃)  2.ナイフ形状
3.紙・肉 4.切屑が出ない

1.Scallop(スカラップ) 2.波型形状
3.厚紙・薄い段ボール 4.Strightよりやや厚い物が切れる

振り分けアサリ(SET)
1. Alternate(オルタネート) 2.左右交互に刃が曲げてある
3.木工・食品【肉魚】 4.曲げ挽き(曲線挽)に向いている
  
1.Raker(レーカー) 2. 振り分け刃の間に直刃がある 3-1、5-1
3.金属 4.ALTERNATEより直進性が良い

刃を単純に左右に曲げた物と、左右にねじる(トルネード)させた物がある

1.Wavy(ウェーブ) 2.数個の刃がまとめて左右に曲げてある
3.金切手鋸 4.小さき鋸刃にアサリを付けれる

台形刃型
1.Trapezoid(トラペゾイド) 2.バチ型
3.製材・非鉄金属 4.アサリ幅や側面ニゲ角が自由に選べる

2010/2/9更新

帯鋸刃先の磨耗性能調査(弊社磨耗試験機使用)
 米ヒバ材を被削材に使って一刃が40μ磨耗するまでの切削長を測定
  鋼種               硬度(HV)   切削距離      
普通刃(セージセット)       500         75m
溶接ステライト(癸院法        650       200m
溶接ハイス(M2)          850       300m
焼結ステライト             650       600m
粉末ハイス(チップ刃)       900       400m
セラミックハイス(新チップ刃)    1150      1000m

溶接ハイス加工は(株)エイダイ様(北海道)にご協力頂きました。
追記
ハイス(HSS)を利用する時の注意点
ハイス(高速度鋼)は、ステライトと違い熱処理が必要な材種です
比較的高温でも硬度保ち、耐磨耗性と靭性を併せ持った鋼です
刃先の温度が700度を超えるとステライトより硬度が低くなります。
帯鋸用に販売されているハイスワイヤー(M2)を溶接して使う場合
ハイスを大きく溶接したり外気温度が高いと冷却速度が遅くなるため、硬度が低くなり耐磨耗性が損なわれる。(カンナ刃の欠損を溶接して直すのと同じになる)
帯鋸刃先に適したハイスの焼入温度は1200〜1220度で、これより高すぎると脆くなり刃先が欠け易くなる。逆に焼入温度が低いと硬度が低くなり耐磨耗性が損なわれる。
溶接中のシールドガス(アルゴン)が少ないとハイスが脱炭して硬度が低くなり耐磨耗性が損なわれる。
鋼の中で鉄(Fe)と結びつき【セメンタイト】を形成し硬さをだす炭素(C)が空気中の酸素(O2)と結合、二酸化炭素(CO2)として抜け出し硬さが出なくなる。
ハイスの適正焼戻温度が550〜570度でこれより低くても高くても硬度が低くなり耐磨耗性が損なわれる。
帯鋸の焼戻温度(500度)よりハイスの焼戻温度が高いので地金部分の硬度が低くなり歯曲りを起こし易く製材製品の挽き肌が悪くなる。
焼戻は、2〜3回行わないと適正な靭性が出づ脆くなり刃先が欠け易くなる。
弊社のチップ刃は真空熱処理炉を使って焼入、窒素ガスによる急速冷却を行っている。
焼戻も真空炉を使い数時間をかけ、3回の処理を行い表面の脱炭を防いでいます
この作業により高い硬度と、帯鋸切削に耐える靭性を兼ね備えている
一般的に溶製材に対し粉末焼結品は、1.5倍の耐摩耗性がある

  2009/7/12更新

帯鋸に熱を加えたときの温度による色の変化
熱処理炉を使って正確テンプレートを作成

     

     

TBS帯鋸を使用  数字は温度表示(℃)です
焼戻温度は500度から580度です

 2008/12/12更新

 連続切削と断続切削の刃先温度の違いによる刃物工具材料の選択
機械刃物には、ルーターやドリルのような連続切削と、帯鋸や丸鋸のような断続切削がある

連続切削
刃物の刃先が常に切削物を切り続ける
刃先は常に切削熱を受け続けるため刃先は、高温になる。(冷却するのが望ましい)
刃先工具は、高温硬度のある物が適している(超硬やセラミック)
ダイヤモンド工具は、800度を越える切削に使用しない(炭化を起こす)

断続切削
刃物の一刃が切削と空転を繰り返す
一刃が切削物を切っている時間が非常に短ければ刃先温度は、ほとんど上昇しない
(臼杵年島根大学教授の発明された工具間熱電対法 特許第3385473による測定)
多少上昇しても切終わりから次の切削までに刃先は、冷却される

一刃が一度に切削する時間が0.1秒以下の条件では、刃先温度の上昇は少ない
刃先には、繰り返し加重が加わるので靭性の高い工具材料が適している
粉末高速度鋼(ハイスHSS)は500度程度まで硬度を保てる上、高い靭性を持つ

  参考
 一般的な製材条件    木材の厚さが70センチの場合
帯鋸長さ 7メートル  帯鋸速度 2400m/分(1100プーリー700rpm)
帯鋸は1秒間に5.7回転    一刃が木材を切削している時間は0.016秒  
但し帯鋸のブレードは、木材やプーリーとの摩擦熱によってある程度上昇する

    2008/9/23更新

 刃物の摩耗と寿命の関係
一般的には、刃物の刃先が摩耗すると切れなくなるが

      

 このときに自整作用を起こさせると摩耗しても切れ続ける刃物ができる。

       

この現象は刃先だけが摩耗するのではなく全体的に摩耗して刃先形状を維持する
再研磨し形状を整えることで切れ味が戻ってくる状態を切削中に意図的に発生せる
自整作用が起きる条件は
1.刃物の形状
2.刃物の硬さと切削物の硬さ
3.刃物の材種(超硬は起きない)
兼房社が開発した自己研磨作用(ニゲ面をコーティング)もこの一種です。

 2006/6/3更新
 粉末金属と溶製金属の比較(SEM写真)
 1.粉末金属は、金属元素粉末を混ぜ合わせ焼結したもの 
 粉末の製造方法として水アトマイズ法とガスアトマイズ法(球体)がある。 

  
    粉末ハイスを焼結したもの(インサートチップ刃)
  白く見える元素がCr、W  均一に元素が分布している。

 

  
 粉末ステライト(アームストロング製ステライトチップ抵抗溶着)
 W,Cr元素が均一に分布している

  2.溶製金属は、金属元素を溶かしたもの又は、溶接したもの 

  
  溶製ハイス
 Crの結晶が大きくなり不均一(切削性能が低下する)

 

 
 溶製ステライト(ステライト棒を溶接すると溶製になる)
 WやCrの元素がCoと混り確認できない

 一般的に粉末金属が溶製金属より刃物に適している。
    硬度の高いWやCrの元素が均一に分布しているため

 

2006/1/19更新

    再研磨再生研磨の違い
鋸の刃先は研磨方法によってどのように変化するか
1.皮つき松8時間製材後のチップ刃先磨耗状態
      (特に磨耗の激しいもの)

 

 2.青砥砥石(70番)使用目立機研磨
   3回研磨状態 刃先が鋭利にならない
    この後研磨回数を増やしても状態に変化なし。
    表面に研磨痕が残る

 
  通常目立ての再研磨は、この程度で終了されるところが多い

 3.CBN砥石(200番)使用目立機研磨
3回研磨状態 刃先はかなり鋭利になっが、エッジがまだ出ない

 

 4.メタルCBN砥石(220番)使用目立機研磨
3回研磨状態  刃先は完全に再生されたが研磨痕がやや残る
砥石のよる研磨痕が残っていると刃先端部のチッピング原因になる

 
   再生研磨と呼ぶには、この状態にすることが必要

 5.ダイヤモンド砥石(600番)使用チップソー研磨機研磨
1回研磨状態  刃先は再生され研磨痕も残らない


帯鋸の状態では、すべての歯先を完全に再生させるのは困難

インサートチップ刃は帯鋸から取り外し、
すべての刃先をチップソー研磨機による再生研磨が簡単に出来る。

 2005/12/26更新
鋸歯が切れなくなるのは刃先が磨耗してくるからであるが
磨耗には、3種類がある

1.摩滅 (一般的な切削磨耗)attrition
   a 水酸其が引き剥がす確立論
   b 繰り返し加重によるミクロン範囲の疲労
   c 熱による工具材料の劣化
   d セルロース結晶による削り取り

 
   エッジ部分を拡大

 

2-1.物理的(刃先の微細な欠け)chipping
        ステライト1に起き易い
砥石の研磨傷に沿って起きる

 
エッジ部分を拡大

 

 2-2.物理的(研削作用)abrasion
  シリカなどの木材含有物

3.電気化学的(腐食) 
   木材樹液成分のタンニンやポリフェノールによる

 

  腐食摩耗にはクロームコーティングが効果的

 
 クロームナイトライトコーティング拡大写真(プラズマ改質コーティング層2ミクロン)

 2005/12/11更新
2.帯鋸に腰入れ作業をしないとどうなるか
帯鋸にが必要な訳はいろいろ言われているが、
がなければ製材機に装着して回転することができない。
これは金属の平ベルトが造れない理由でもある。
帯鋸は金属であるため分子構造はハニカム構造である 


この構造体を曲げると応力が発生して幅方向の内側中央が
下がり両サイドが持ち上がる。

 
このため帯鋸幅方向の中央と製材機のプーリーが一本の線接触になる。
この状態は、非常に不安定で帯鋸は前後に振れる。

 
安定させるために帯鋸に腰入れ作業を行い、帯鋸の中を浮かせて
歯側とバック側の二線接触にする。
 上記写真は島根大学総合理工学部材料プロセス工学課の講義で使用されていたものを
 田中教授(現 鹿児島大学)からお借りしました。

 2005/12/1
1.製材中の帯鋸の歯先は高温になるか。
  実際に測定して見た(サーモグラフィックス)
木材から出てきた直後の歯を測定(鋸が逆さになっている)

   

   
この日の気温は25度  (島根大学総合理工学部ドクターコース ジャコブ・サダク測定)
切れが低下してくると切削熱は高くなる。

2005/11/25
帯鋸を加熱して冷えたらと硬度は高くなるか
19G帯鋸 元の硬度 HV515

最高硬度 最低硬度

ヒートテンション(400度)をした時

514

493

赤くなるまで加熱(1200度)した状態(空冷)

813

352

赤くした後に焼き戻し(1200度→450度)

510

446

結果
1.ヒートテンション加工による硬度変化は少ない
2.赤くしたままでは変色境界部分の硬度差が大きくなる。
  このまま曲げると境界部分で折れる。
3.焼き戻し加工をすると硬度差は低減できる。
4.赤く加熱した後に水をかけて急冷すると硬度はHV1000まで上がる。

    
考察
ステライト加工をした時や接合は、焼き戻しによる硬度変化に注意


<岩崎目立加工所> [http://metate.co.jp/]
お問い合わせ:info@metate.co.jp