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帯鋸の自励振動と腰入れ及びバックとの関係

更新日 2005年12月3日
帯鋸の振動状態の図(木材工業誌)
上がねじり振動、下が横振動

       

更新日 2005年6月27日
製材用帯鋸は製材機に取り付けして、回転させると通常振幅0.2ミリ程度の振動をする。
製材機のセリは帯鋸の空転振動を抑止する能力はあるが、
切削中の振動が少さくなるのは、帯鋸が木材に挟まれることによる。
製材機のセリを調整することで鋸変位(曲がり)は低減する。
製材用帯鋸の腰入れ(tension)と鋸振動数(frequency)には、大きな関係がある 。
帯鋸には、横振動(lateral)とねじり振動(torsional)の2種類が存在する。
振動数が高くなると振幅量は小さくなる(振動数が高い程、帯鋸は安定する)

更新日 2004年10月29日

帯鋸の基礎知識
  ベルトの振動について [山下美徳 昭和14年11月11日応用力学公演]
 ベルト、ロープ、チェン等を用いて動力を伝達すると、二つのベルト車の間に
張られて走っている部分に時に激しい横振動を起こす。
 ベルトの固有振動の周期と継ぎ目によって起こされる周期力の周期が
一致すると、ベルトは振動する。

            帯鋸の腰入れ(全10報)

 久野睦夫 土肥修 [工学部研究報告 昭和29年5月]

               第1報 
 帯鋸と鋸車との接触応力及び送り力によって生ずる鋸の弾性変形を
考慮し、鋸車上に占める鋸の安定位置と、鋸及び鋸盤の緒元、鋸車の磨耗の状況、
使用条件、鋸の緊張力、腰入れの程度(バック、テンションの強さ)との相互関係を
数式によって表現する方法を示したもので、この関係式によって、以上の因子が、
鋸の安定位置に如何に影響するかを、定性的にも又定量的のも承知する事が出来
ひいては、腰入れ量、緊張力(分銅の重量)、鋸車前傾角を作業条件に応じて
適正に定める事が可能となる。
 木材を鋸にかけると、送り力によって鋸は一旦後退する。その後徐々に前進して、
一定の送りを長くつづけると、ほぼ一定の位置に止まり更に、切削を終わった瞬間
前にとび出す。即ち、切削により歯前の温度が上昇し、バックの変化した状態。鋸が
冷却するとまた元に戻る。
    考察
(1)鋸幅について     鋸の断面の慣性モーメントに影響する。
(2)鋸の変形及び鋸と鋸車との接触の状態について
 鋸と鋸車は、鋸のテンションのために、歯前と背側の2ヶ所に於いて当たる。
(3)緊張力について   緊張力を増すと鋸は前へ出る傾向がある。
(4)テンション量について
 テンションを強くする程鋸は後退する傾向が見られる。又、テンションを強くした方が、
送り力やバック量の変化に対する鋸の移動が少なくてすむ。これは重要な点で、
歯前や背側の応力が許容範囲内にとどまる程度で、テンションは強い方が望ましい。
(5)バック量について
 バック量の測定は鋸を常盤の上に置き、測定する。従ってバック量は歯先と背をふくむ
平面内で定まるもので、鋸にテンションが付いておれば、鋸車にかかる時の歯前の
接触線と背を同一平面上においた状態でのバック量とは一致しない。
 バック量が多いと鋸は後退する。またバック量が多い程、送り力の変化に対する鋸の
移動の仕方が少なくなり、安定度がよくなる。更に、前縁磨耗量の変化に対しても
鈍感となる。(帯鋸の切削中の温度差は、20〜40度程度と予想されるから熱膨張による
バック量の変化は90センチ定規で0.2〜0.4ミリ)
(6)鋸車の前傾角について
 前傾角を増すと鋸は前に出る傾向がある。傾斜角を変化することは、バックを
変化する事と同じ結果になり、前傾角を増すことはバック量を減ずることになる。
(7)鋸車前縁磨耗及び円錐鋸車について
 鋸車の前縁が磨耗している場合は、その量に応じて鋸は後退する。鋸車に
テーパーが付いている場合も之と同じ傾向を示す。(磨耗量0.2ミリは多過ぎる)
(8)送り力について
 送り力は鋸を後退させる。送り力は、木材の種類、状態、大きさ、歯型
バチ幅、鋸車回転数等に影響されると考えられる。(観測例10堋度)
 挽き材能率を上げる点から考えると、第一に送り速度を上げても送り力の
増加が少ないようにすること(歯型の選択、歯先の仕上程度の向上によって
切れ味の増加と寿命の延長)。第2には送り力が増し、同時に切削熱により
バックが変わった時、鋸車と鋸の出し量の変化がなるべく少なくなるように
工夫しなければならない(腰入れの適不適が重大な問題となる)。
(9)上、下鋸車が前後にずれている場合
 上部鋸車前縁に対し、下部鋸車が後退している場合、その量の半分だけ
上部鋸車では鋸は余計に後退し、下部鋸車ではほぼ同じ量だけ余計に出ることになる。

 更新日 2004年9月17日
結論
1.帯鋸の振動数(frequency)は、張力(strain)の増加により増加
                      鋸速度(velocity)の増加により低減
2.腰入れ(tension)すると、横振動(lateral)はわずかに低減
                  ねじり振動(torsional)はかなり増加
3.背盛り(back crown)は、振動にほとんど影響しない。
4.上部車輪(upper wheel)を傾けることは、横振動(lateral)を低くする。
                            ねじり振動(torsional)はわずかに増加
5.過度の背盛り(back crown)は、
  後縁(back)の振動による過度の変位を生じさせるのでさけるべきである。
    (車輪の回転振動の影響)

 帯鋸の振動量と腰入れ(tension)、背盛り(back crown)の関係
1.腰入れ(tension)、背盛り(back crown)共になし
       歯先側       中央        バック側
 振幅量  0.40ミリ     0.25ミリ      0.33ミリ
2.腰入れ(tension)小[diameters15.4m]、背盛り(back crown)なし
        歯先側       中央        バック側
 振幅量  0.25ミリ     0.20ミリ      0.25ミリ
3.腰入れ(tension)なし、背盛り(back crown)小[diameters352m]
        歯先側       中央         バック側
 振幅量  0.30ミリ     0.23ミリ      0.40ミリ
4.腰入れ(tension)大[diameters8.7m]、背盛り(back crown)なし
        歯先側       中央         バック側
 振幅量   0.38ミリ     0.30ミリ      0.25ミリ
5.腰入れ(tension)なし、背盛り(back crown)大[diameters144m]
        歯先側       中央         バック側
 振幅量   0.30ミリ     1.20ミリ      2.30ミリ
参考文献
Wood Science and Technology    by Springer-Verlag 1981
  Experimental Studies on Band Saw Blade Vibration
Shimane University        C.Tanaka 


<岩崎目立加工所> [http://metate.co.jp/]
お問い合わせ:info@metate.co.jp